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担当編集者大城武さん(双葉社)にインタビュー

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『足軽仁義』の企画の提案を受け たときの感想を教えてください。  

 

 新シリーズを立ち上げるに当たり、井原さんからいくつか出された企画のうちの一つでした。他は江戸時代を舞台にしたものでしたが、『足軽仁義』だけが戦国時代でした。時代書き下ろし文庫において、江戸以外は売れないと聞かされていただけに、悩んだのをよく覚えています。でも 最後は、自分が読者だったら何を読みたいかを第一に、「これで行きましょう」とお返事しました。思い切ってよかったです(笑)。

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「三河雑兵心得シリーズ」を編集する醍醐味を教えてください。  

 

「信長が築き上げた帝国を秀吉が受け継ぎ、最後は家康が仕上げをした」という史実は変わりませんが、細かいところで幾つかの学説があります。それを毎回、井原さんがどう肉付けしたのかを楽しみにしております。例えば、伊賀越えは、近年では「伊賀は通らなかった」説が有力だそうですが、井原さんは、茂兵衛と家康に別ルートを歩かせることによって解決しました。新説に目配りするとともに旧説も甦らせたのです。作家性がエンターテインメントを加速させるのを目撃したときには興奮します。

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 これからの「三河雑兵心得シリーズ」や茂兵衛に期待することがあれば教えてください。

 

 歴史はどんどん進んでいき、最後は家康が天下を取ります。一方で、「三河雑兵心得」は、茂兵衛という架空の男が主人公なので、彼自身の物語にも決着をつけねばなりません。歴史時代小説の「時代」に相当するところ、茂兵衛のオリジナルストーリーが今後どういう展開を見せるのか、とても楽しみにしております。

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